Disease
気分が落ち込む、やる気が出ない、楽しめない、眠れない、食欲がない(おいしくない、味がしない)、疲れやすい、仕事や家事のミスが増えた、集中力が続かない、といった症状があると、うつ病の可能性があります。
そのほか、肩や首がこる、動悸や息苦しさ、便秘や下痢が多い、耳鳴りやめまい、吐き気が続く、からだの痛みが続く、といったからだの症状がある場合があります。
発症の原因はよくわかっていません。さまざまな精神的・身体的ストレスが発症の原因となっていることがありますが、そのストレスに本人が気づいていないこともあります。辛い・悲しいと感じることだけでなく嬉しいと感じる出来事も原因になり得ます。
うつ病かも知れないと思ったら、まずはしっかり休むことが大事です。ストレスの原因となっている辛い環境から離れ、安心できる場所で過ごしましょう。休んでも改善しない場合、なるべく早く専門家に相談しましょう。
治療法には、カウンセリング、薬物療法などさまざまなものがあります。主な治療薬は抗うつ薬や抗不安薬になります。
効果や副作用などについて説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
躁状態と言われる活動的な状態と、うつ状態と言われるゆううつな気分ややる気の出ない状態を繰り返していると、双極性障害(躁うつ病)の可能性があります。
躁状態になると、ふだんより活動的になっています。気分がよく活動的で、眠らずにアイデアを生み出したりします。話しすぎてしまう、自信にみなぎって無茶な起業をする、大きな買い物やギャンブルで散財するということもあります。またいらいらして怒りっぽいことがあり、対人関係のトラブルが増える場合があります。ただ自身では調子がよいと感じていて、病気の自覚はありません。そのため医療機関を受診しないことも多いようです。
うつ状態では、うつ病と同じような症状が出ることがあります。さらに、躁状態のときの自分の行動に自己嫌悪が生まれ、ますます苦しくなる場合があります。
発症の原因はよくわかっておらず、研究が進められています。
治療は、生き物がみんな持っている調子の波が、大きくなりすぎないように波をコントロールすることが目的です。主に薬物療法を行い、補助的に心理教育を行います。主な治療薬は気分安定薬や非定型抗精神病薬です。
何らかのストレスが原因となって、こころとからだの双方に様々な症状が出る可能性があります。具体的には、気分が落ち込む、不安な気持ちになる、やる気が出ない、といったこころの症状のほか、眠れない(または、眠りすぎる)、食欲がない(または、食べすぎてしまう)、吐き気やめまい、胸がドキドキする、といった、からだの症状が出ることがあります。
ストレスの原因がはっきりしていて、その原因から離れると症状は改善します。ストレスの原因としては、様々なものがあります。特に多いのが人間関係の悩みやライフスタイルの変化です。ライフスタイルの変化には、結婚や昇進といった、周囲からは喜ばれるようなものでもご本人にとってはストレスの原因となりえます。
治療は、ストレスの原因を解決することが最適となります。それが困難な場合は、ストレスの原因から離れることが良いでしょう。ストレスの原因が職場にある場合は、一時的に休みを取ることも含めて相談することが望ましいと言えます。
またストレスの原因から離れることが困難な場合は、薬物療法や精神療法を行いながら症状の改善を目指します。主な治療薬は、抗不安薬や軽い睡眠薬になります。
統合失調症は、脳の機能障害のひとつです。100人に1人が発症する身近な病気であり、10代後半から30代といった年齢の若年者が発症しやすいと言われています。
統合失調症の症状は、大きく「陽性症状」と「陰性症状」に分けられます。
陽性症状は急性期(初期)〜中期に現れやすく、幻覚、妄想、まとまりのない考えといった症状が中心になります。
幻覚は、「異常な感覚」のことを指します。統合失調症においては、自分の悪口やうわさ話が聴こえるといった幻聴が多いと言われています。そうした幻覚を感じると、不安や怒りの感情が現れ、興奮したり眠れなくなることがあります。
妄想は、「事実とは違う事柄を、事実と確信している」ことを指します。統合失調症においては、被害を受けていると感じる被害妄想が多いと言われています。そうした妄想にとらわれると、攻撃的になり周囲と衝突してしまったり、怒りの感情や気分の落ち込みが現れることがあります。
まとまりのない考えは、頭の中をまとめることが難しくなり、支離滅裂なことを言ったり、場にそぐわない行動を取ったりします。
陰性症状は中期〜慢性期に現れやすく、意欲の低下、感情の低下、自閉といった症状が中心になります。
意欲の低下は、「やる気や興味が湧かず、無気力な状態」を指します。
感情の低下は、「喜怒哀楽が乏しい状態」を指します。
自閉は、「孤独を好み、他者との関わりを避ける状態」を指します。
幻覚、妄想といった症状が現れる前に、気分の落ち込み、人との関わりを避けるといった前ぶれのサインが出ることがあります。また、幻覚や妄想は覚醒剤などの違法薬物摂取でも現れることがあります。
治療は、薬物療法と、精神療法やカウンセリングを行います。薬物療法は、ドパミンの量を調整する抗精神病薬を中心に、不安や緊張を鎮める抗不安薬、うつ状態を改善する抗うつ薬などを補助的に使用します。精神療法やカウンセリングは、症状の悪化につながるストレスを減らしたり、人間関係や生活環境を整える目的で行います。
急に強い不安が生じ、動悸、胸の痛み、息苦しさ、めまいなどを伴うパニック発作が繰り返し起きます。この発作は、それ自体で死ぬことはありませんが、このまま死んでしまうのではないかというほど怖い気持ちになります。そのため以前に発作が起きた場所を避けたり、発作が起きたらどうしようと不安になって生活に支障が出ることがあります。
治療法には、カウンセリング、薬物療法などさまざまなものがあります。主な治療薬は抗うつ薬や抗不安薬になります。効果や副作用などについて説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
人に注目されることや人前で話すことが恥ずかしくなり、怖くなります。その結果、人前で話すことだけでなく人の多い場所を避けるようになります。人前に出て怖さのあまりパニック発作が起きることがあります。
発症の原因はよくわかっておらず、研究が進められています。
治療法には、カウンセリングや薬物療法などさまざまなものがあります。主な治療薬は抗うつ薬や抗不安薬になります。効果や副作用について説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
「ドアに鍵をかけたかな」「手が汚れている気がする」そうした不安と強いこだわりのため、何度も鍵をかけ直したり、何時間も手を洗い続けるなど生活に支障が出ます。ご本人としては、そうした考えやこだわりが無意味だとわかっていても、行動をやめられません。
治療法には、薬物療法、カウンセリングなどがあります。主な治療薬は抗うつ薬や抗不安薬になります。効果や副作用について説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
夜間の睡眠に問題があり、日中にだるい、やる気がない、集中力低下などの影響が出ます。睡眠の問題には、寝つきが悪い、夜中に繰り返し目が覚める、朝方早くに目が覚めて二度寝できない、などがあります。
不眠の原因にはストレスやからだの病気のほか、生活リズムが乱れていたり睡眠環境がご本人に合っていなかったりとさまざまなものがあります。
治療は、まずは原因と考えられるものを改善することが最適です。それでも症状が改善しない場合は、適度な運動、ストレス発散、日光浴など睡眠習慣を整えていくことが大事です。薬物療法は、主に睡眠薬や軽い抗うつ薬になります。効果や副作用について説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
主に自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如多動症(ADHD)、学習障害(LD)に分かれます。チック症や吃音症なども挙げられます。
自閉スペクトラム症では、コミュニケーション方法が個性的で、また興味のある事柄に偏りが強いため、広く人間関係を作るのが苦手です。そのため学校や会社で浮いてしまったり、行けなくなったりすることがあります。またさまざまな感覚が過敏で、こだわりが強いことが特徴です。その一方で、得意なことに対しては並外れた知識をもっていることがあります。
注意欠如多動症では、不注意、計画が苦手、目移りしやすい、思いたったら動かずにはいられない、いつも体を動かしているといった特徴があります。その一方で、精力的に活動したり、周囲のことによく気がつき話しかけることが多く、人気者になったりすることがあります。
学習障害では、読み書きなどの学習に得意と不得意の差が激しいという特徴があります。
いずれも脳の機能に問題があり、本人のやる気や親の教育などの問題ではありません。軽度の発達障害の場合、子どものときには症状が目立たなくても、学校や会社で人間関係の悩みなどが出てくることがあります。診断にはこれまでの生活歴の聴取のほか、心理検査を用います。
治療は、精神療法やカウンセリング、環境調整などさまざまなものがあります。注意欠如多動症や二次的な症状に対して薬物療法を行うことがあります。主な治療薬は、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬などを使用します。効果や副作用などについて説明を受けて、ご自身で納得できたもののみを使用します。
counseling
当院では、医師の指導のもと、心理士によるカウンセリングを行っています。
カウンセリングでは、自己治癒力を高め、自分をコントロールできるようになることを目標にします。
カウンセリングでできることは、
ゆっくりとした時間の中で、否定されることなく話を聞いてもらい受け入れられる体験
問題解決に向けて具体的な方法を模索する体験
カウンセラーの第三者的視点からの気づきを得ることによる発見体験
日常生活を楽にしていくセルフケアや工夫のアドバイス
などが挙げられます。
話を聞いてほしい、コミュニケーションの方法を練習したいといった方もお気軽にご相談ください。
※診察後、心理士と顔合わせを行ってからカウンセリング開始になります。
psychological test
当院では、さまざまな心理検査を行っています。
医師の指導のもと、心理士が必要と思われる検査セットを組んでいきます。
ご自身のことを知って、これからを生きやすくするための助けになります。
ご希望の方は、受付もしくは受診時に医師にお伝えください。
コミュニケーションに自信がない、仕事のやり方や対人関係で悩むことが多い、発達障害かもしれないと感じる、そういった方のための検査です。
得意・不得意な能力やひとと違う特性を知って、仕事の適性や、仕事・コミュニケーションの工夫につなげます。
ASD(自閉スペクトラム症)や、ADHD(注意欠如多動症)の診断の補助にもなります。
検査結果は、医師と心理士から、目に見える形でわかりやすく説明を受けていただきます。
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